「MIRACLE〜デビクロくんの恋と魔法〜」感想

感情の起伏はあるけれど、終始ほのぼのとした雰囲気のある映画だなと思いました。
登場人物の設定が少女漫画っぽいかも。
アニメーションのデビクロくんが出てくることで、ただの恋愛モノではない、良いアクセントができてた気がします。

斗真はネットで既に情報が出ていましたが、出番は少ないです。
でも、個人的には良いなと思った演技ポイントがありましたので、見るかどうか迷ってる方にはおすすめします。
相葉ちゃん、榮倉ちゃん、ヒョジュさんが割りとほのぼの系なキャラなのに対して、斗真のキャラはちょっと尖った感じです。
なかなかこういう役柄のポジションに来ることはあまり無かったと思うので、新鮮です。
斗真が出てないシーンも楽しいですよ。
特に相葉ちゃんと榮倉ちゃんのシーンが！

ここからネタバレです。
これから見る方でネタバレNGな場合は、この先をご覧になることをおすすめしません。

＊＊＊＊＊＊＊＊
相葉ちゃん演じる光が可愛い。
相葉ちゃんのパブリックイメージや演技する上での弱点すら光の一部に見えてしまうような、バッチリなキャスティングだと思いました。
純粋だし真面目だけど、心に湧いてくる陰の部分をデビクロくん通信を通して吐き出すことで、謙虚な自分を保ってる。
ピュアなシーンが多いけど、デビクロ通信を配るシーンのデビルっぽいパーカー姿も良かったですね。
もっとそういうシーンがあっても良かったかも。
デビクロ通信、見てるとどんどんハマってきます。
途中、「デビクロ通信貼付禁止」って書かれてたのには笑いました。

相葉ちゃんは演技に関しては不器用なイメージがあったんだけど、意外とそうでもないかも？と思いました。
空港のシーンとか。
あと、アニメのデビクロくんとの絡みが絶妙！
劇団ひとりさんのアフレコが良かったのもあるけど、相葉ちゃんとファンタジーって凄く合う！
相葉ちゃん、ファンタジー俳優路線ってどうですか？
今までなんであんまりファンタジーやってなかったんだろうね。不思議。

榮倉さんはすっごく良かったです！
杏奈ちゃんのサバサバした感じとお人好しな感じ、光に対する恋心など、表現が上手だなと思いました！
光に感情移入する人が多いんだろうけど、女の人なら杏奈に感情移入してしまう人も多いのでは。
光が杏奈への感情に気づく描写ももっとあっても良かったのかなと思いました。
映画の印象だと「延長10回サヨナラホームラン」みたいな終わり方なんだけど。(ニュアンス伝わるでしょうか？)
「9回裏サヨナラホームラン」ぐらいな感じでも良かったんじゃないかなぁと。
感情に気づくのが最後の最後の最後すぎるだろうと(笑)
まあ、鈍感男子だからしょうがないのかな。
あと、杏奈の子ども時代役の子、顔も雰囲気も榮倉さんに似てました！
よく見つけましたね！

ヒョジュさん演じるソヨンはとってもキュート！
綺麗なだけじゃなくて、大衆居酒屋で酔っ払って韓国語でグダグダ言い出すようなところが可愛い。
光とソヨンの韓国語を交えたやり取りはすごくほのぼのしました。
「ハト」のくだりとか、居酒屋さんで光がソヨンの韓国語がわからずオウム返しするとことか(笑)
ここのやり取りは相葉ちゃんも上手かったなぁ。
光や杏奈目線の物語なので仕方ないですが、ソヨンと北山の絡みがもっと見たかった！

さて、斗真演じる北山。
北山はメインキャラの中で唯一尖った雰囲気がありました。
売れっ子漫画家として追い込まれた故なんだけど。
この北山の苛立ちの表現、良かったですね〜！
特に、北山の事務所で光と2人で話している時に自分に苛立つシーンは凄く良かったです！
苛立ち方が凄くナチュラルというか、極端にバーンと壊れる感じではなかったのが良いですね！
私はこのシーンが見れただけでもお金払って良かったと思いました(笑)
北山のキャラのポジション、ちょっと違うところもありますが、「ハナミズキ」の向井くんの役をふと連想しました。
こんなに一見完璧そうな役、初めてではなかろうか？
そして、そういう役がまわってくるような人になったのね〜という、妙な感激もありました。
ソヨンとのシーンは、目の保養☆
てか、最後の最後でようやくソヨンとのシーンが！
恋愛映画の王道、男性が大きな声で女性の名前を呼ぶシーンを斗真さんで見れたことも良かった……てか萌えた！(笑)

劇団ひとりさんのデビクロくんの声、良かったです！
キャラクターにピッタリ！
デビクロくんがいることで物語の魅力が増したと思います。
デビクロ通信を配るシーンでアニメを効果的に使ってたのも良かったな。
あと、デビクロくんの物語の設定が、小学生が考えるにはかなり哲学っぽい感じがしました。
てか、デビクロくんをコンテストに応募すれば良かったんじゃ…と思うのは私だけかな？
光の中では、デビクロくんはやっぱ別格のキャラクターなのかな。

小市さん、凄くおいしい役。
というか、アニメコスプレ似合っててビックリ！
店長さんは本当に良い味出てました！
店長娘ちゃんと光のやり取りも可愛かった。
塚地さんとゆっきーの同人誌コンビもほのぼのしました。
市川さんのお姉さん役と温水さんの居酒屋の大将役は安定感ありまくり。
クリスペプラーさんはクリスペプラーさんでした(笑)

私、ラブストーリーに関してはどうしてもシビアに見てしまう傾向がありまして、「ハナミズキ」とか斗真に萌えながらも(←)ストーリーにはイマイチ乗れないところがありまして。
今回も、結構設定が少女漫画っぽいとことか(なんか主人公以外のメインキャラ3人がやたらグローバルな設定など)、片想いの描写は長いのに成就する描写があっという間な急速感とか、思うところはあったのですが。
先にも書いたけど、デビクロというファンタジー要素があることで、個人的にはシビアさが緩和されたというか、「ま、いっか。ファンタジーだし」みたいに受け入れられました。
あと、ファンタジーとはいえどもデビクロくんは「心の陰の化身」なので、綺麗事だけじゃなくて陰の部分も軽くチラチラ見せてたのが良かったなと。
台詞もそうで、光のソヨンに対する恋心と展望を聞いた杏奈が「中学生か！」ってツッコむところとか、鼻水のくだりとか(笑)、現実的な部分があったしそこを笑いに変えられてたのが良かったですね。

杏奈の作業部屋？に、全てのデビクロ通信が貼ってある光景には、愛を感じました。

予想してたより面白い作品でした！
相葉ちゃんに本当にピッタリな世界観だと思う。
犬童さんもおっしゃってたけど、「相葉ちゃんだからこそ撮れる映画」だなと。
相葉ちゃんよりお芝居が上手な役者さんはたくさんいるかもしれないけど、この世界観が似合う人ってかなり限られると思うので。
それから、音楽の選曲が素晴らしかった！
山下達郎さんが音楽監修をされたとのことですが、大事なシーンでピッタリな良い曲がかかるとより良く見えますね！
60年代の洋楽が多かったのかな？
ちゃんと曲を聴いてみたくなりました。
「絶対観て！」という内容ではないかもしれないけど、気軽に楽しむという点では良いんじゃないかと思います。

とりあえず、デビクロくんのぬいぐるみ欲しい！
あと、デビクロ通信全部読みたい